3周年記念日本酒会

早いもので2016年の6月5日に金澤もんようは開店3周年を迎えることになりました。
 
つきましては記念のイベントをということで、なんと無謀にも2日連続の日本酒会開催を企画、お客様には大サービス(儲けなし)ではあったのですがそれでも会費5500円で人が集まるかとギリギリまで気をもみました。最終的にはなんとか両日ともいい具合に席がうまりましてまずはなにより。

となるとあと問題は酒と料理とスタッフのパフォーマンス。
 
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6月4日(土)・日本酒会1日目 

入り口

この日は能登の宇出津というところにある銘酒『竹葉』が名高い数馬酒造さんから営業の方をお呼びして、竹葉の酒について詳しくお話していただきます。

グラスセッティング

用意した竹葉のお酒は

『特撰大吟醸・美齢』、『大吟醸無濾過・袋しぼり』、『能登大吟』、『純米吟醸』、『純米』、『冷美酒(クールビシュ)』

の6種類。

竹葉の酒

数馬酒造さんが蔵のハッピを着てお酒を注いでまわってくれています。

乾杯の酒

全員にお酒がいきわたったところで常連のキムさんからお祝いと乾杯のご発声をいただき、会はスタートいたしました。

料理もお酒に合わせて6品。

まずは前菜から。

キヌアとキャノンボールクラゲのサラダ、鶏のソーセージ、鱒の燻製と筋子のおろしあえ、キノコとポンジリのソテー、マッシュポテトサンド、ごぼうと豚肉の八幡巻き、ゴルゴンゾーラの葛寄せ、の6点盛り。

前菜

お酒は飲み放題。
次の料理の支度をしている間もどんどん飲んでくださいね。

本わさび

お作りはトビウオタワーにウニを乗せたものとノドグロの湯引き(二日目は炙り)。

もっちりしたトビウオに滑らかなウニ、そしてみなさん意外に食べたことないと驚いていたノドグロ。
ノドグロは白身のくせに歯ごたえはないですが、さすがに脂がのってて激しくおいしいです。

造り

3品目は鮎。
まだ天然物ではないですが、まあ季節の先取りということで。

店先で天日には当てず風干ししました。
勝手に『せせらぎ干し』と呼んでいます。

焼いた中骨もなかなかいけたと思います。

鮎

煮物は冷製にしてみました。

蒸した新たまねぎが冷たくすると甘くて最高なので、これに岩海苔入りの冷たいあんをかけて、味噌漬けの鰆の蒸して冷やしたものと和牛の煮込みの冷たいものを合わせ、茹でた千石豆とエビもそれぞれ冷やしてトッピング。

鰆がね~、ほんとは蒸しアワビでやりたかったんだけど、予算が・・・。

冷製

冷たい料理には燗酒も面白いですが、今回はだいたい冷酒で。

しかしさすが造り酒屋さん、あまり冷やしすぎないようこまめに温度管理していました。

能登大吟

5品目は揚げ物。
マイブームの春巻きです。
この写真は都合により2本乗っていますが、実際は1本だけ。

まずは夏野菜のクリーミー春巻きをお出しして、

春巻き二本

2本目は揚げたてを店主がサーブ。

中身は鴨のじぶ煮です。

当店は3周年を期に店名を『和・小皿料理 金澤もんよう』から『新旧加賀料理と酒 金澤もんよう』に変更しましたので、何か“新・加賀料理”的なものをと考えました。

中にワサビがすりこんであるのがミソです。なかなかご好評いただきました。

じぶ煮春巻き

最後に出てきたお酒は『冷美酒』。
この日お手伝いしてくれた営業の方がネーミングしたんだそうです。

冷美酒と書いて「クールビシュ」と読みます。
はい、クールビズのもじりですねw。

ダジャレなわりには密度の濃いどっしりしたお酒で、生貯蔵酒特有のまったり感が素晴らしい、とても美味しいお酒です。

日本酒度が18.5度あるので、今回は氷を入れて提供してくれましたが、これが大好評。

クールビシュ

あんまりおいしそうなのでしんぼうたまらず せっかくの機会に勉強しないわけにはいかないのでアシスタントのゆうさん共々御相伴にあずかりました。

ゆうさん

会は1時に始まり、3時に終わったのですがその後2時間ほど誰も帰らず、2日目に出す加越酒造さんのお酒もみんな出して、ぼくらスタッフも混じって、心行くまで飲みました。

数馬酒造さんも丁寧にお客さんと接してくださって、予想を越えて素晴らしい日本酒会1日目になりました。

クールビシュ売れるといいですね。
うちも数馬酒造さんのお酒をたくさん飲んでいただけるようがんばります。
ご協力ほんとにありがとうございました!!!

またなにかありましたらよろしくお願いいたします。

日本酒会のお客さんを全て送り出したあと、6時ごろから普通の夜のお客さんで満席となり少々お酒の入っていたぼくらスタッフはちょっとしんどい思いをしましたが、もちろん感謝の気持ちでいっぱいでした。
 
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日本酒会・2日目

1日目は百万石行列、2日目はディズニーの行列があって店の前のせせらぎ通りはすごい人。
ちょうどお昼時でそこらじゅうの飲食店にももれなく行列がついたそうなのでうちも普通にランチやってればすごいことになったかもしれないけど、そんなことより日本酒会だ。

そしてこの日はまさしく金澤もんよう開店記念日なのだった。

渋滞

そんなよき日に手伝ってくださったのは小松の酒蔵、『加賀ノ月』シリーズでおなじみの加越酒造さんです。

カバン

そして2日目も開店以来の常連の中西さんに祝辞と乾杯をしていただき、賑やかにスタート。

乾杯

加越酒造さんからはなんと2人(いつもは酒蔵で麹を蒸したり樽の中をかき回したりしているんだそうです)も来てくださって、息の合った連係プレーできめ細かなサービスをしてくれました。

2人組

用意したお酒はこの日も6種類。

北陸三県の国税局品評会で優等賞に輝いたその名も『優等賞受賞大吟醸原酒』、『酒峰加越・朱の吟』、ノーベル賞授賞式やその後のレセプション用に選ばれた『加賀ノ月・満月(純米吟醸)』、袋絞り生の『加賀ノ月・月光』、4年熟成古酒『加賀ノ月・琥珀月(山廃吟醸)』、そして『加賀吟醸・淡麗大吟醸』。

加賀ノ月の酒

琥珀月は枡酒でどうか、ということでコップは使わずそのまま飲んでいただいていました。
4年熟成のまろやかな古酒にスキッとした木の香がついてなんともおつだそうです!

枡酒

もうひとつおまけに、まだ発売前のおもしろいお酒をご馳走してくれました。

なんでも兼六園の桜の花を培養して作った酵母を使って作ったお酒だそうです。
僕は料理しながら飛び飛びに聞いていたのでちょっと違うかもしれませんが、まあそういったもので今秋発売だそうですのでお楽しみに。

桜の花の香りがするかな~とみなさん神妙なおももちでテイスティングしています。

テイスティング

2日とも料理は同じで、〆のごはんはカレー素麺。

このカレーには肉や魚の動物性のものはいっさい入っていなくて、植物だけ。

そのせいかスパイスが極めてシャープに効いています。
トッピングしたのは干し椎茸を戻して塩茹でして素揚げしたもの。
これもとても好評でした。

カレー素麺

さらにそのあとこの日のメインイベントが飛び出しました。

酒造りの歌です。

歌

昔時計なんかなかった頃に、米を蒸したり麹をかきまわしたりする時間を計るのにこの歌をうたったんだそうです。

去年よりちょっと長く蒸そうと思ったら2番までとか3番まで歌うというように。

蔵人は歌がちゃんと歌えるようになるまでは給料が満額もらえなかった、なんてこともあったそうです。

拍手

大拍手につつまれて、実に幸せなムードで日本酒会は無事終わりました。

お客さんには3周年を祝っていただき(お土産などくれた方、ありがとうございます!!!)、こちらも感謝を形で表せて(資金はお客さんに出していただきましたがw)、ほんとに素晴らしい2日間でした。
ご参加、ご協力いただいたみなさんありがとうございました。

今後もよりよい飲食の場と満足を提供できるよう頑張る所存でございます。

またご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

さて、2日目の加越酒造さんから、中秋の名月のころにお月見日本酒会をやらないかと提案がありました。

満月酒会画像ブログ


こまかいことはまだ決まっていませんが、日は9月の17日です。
参加してくれる方はスケジュールを空けておいて下さい。

というわけで、今しばらく3周年記念生中300円大放出感謝祭やってます。

脱力ビール

ぜひ一杯やりに来てください。

夜

お待ちしております。